秋向きレシピ ブログトップ
前の10件 | -

青梗菜(チンゲンサイ)のための中華風餡かけ:暮らしも逆戻りするとよろしいよね [秋向きレシピ]

Pc030003



Img_0279 青梗菜があまりに青々としっかり育っていたので、今日は青梗菜のための中華風の餡かけにしました。
 青梗菜はもともと大陸の生まれなので寒さに強く、日本ではこの時期が旬だというのは納得できます。夏から秋へ、秋から冬へと旬の美味しさを追いかけながら、とうとうもう12月ですよ。今年はいろいろなことがあったせいか、時間の経過をとても早く感じます。あまり静かではありませんでした。
 では、早速料理の手順から。青梗菜を先に茹でて皿に盛り付け、その上に熱い鶏肉と野菜の餡をかけて仕上げます。青梗菜を丸ごと味わうためにも葉は切らず、そのまま一枚一枚剥がし取ったまま茹でて皿に並べます。細かいことですが、葉と茎の境目の辺りで丸めて並べると、取り分けやすく見た目にも美しいです。
 また、青梗菜の食感を台無しにしないよう、沸騰したお湯に2%の塩と少量の油を注して、沸点を上げて手早く茹でます。さらに、葉物は熱に弱くとても繊細なので、茹でこぼしたあとの余熱の分も考慮して早めに引き上げます。引き上げた後はほぐして空気に出来るだけ当てると色が鮮やかになります。(詳しくはこちら☛Hint&Skill



Pc030001



 肉は、料理全体をさっぱりとさせるために、鶏の胸肉を使用しました。下ごしらえをしないでそのまま炒めるとパサつくので、削ぎ切りにし、下味をつけてから刷毛で片栗粉を軽くまぶして熱湯に通します。表面の片栗粉が透き通って薄い膜が出来たら引き上げ、野菜と一緒に炒めて合わせ調味料で調味します。胸肉の片栗粉に、合わせ調味料に加えた片栗粉が結びついて軽くとろみがつき、味もしっかり絡みます。



材料



  • 鶏胸肉・・1枚(260g)
  • 青梗菜・・2株
  • カラーピーマン・・1個
  • エノキダケ・・1パック
  • 生姜・・10g(千切り)


肉の下味



  • 紹興酒・・大さじ1
  • 塩・・小さじ1/3
  • 胡椒・・適宜


合わせ調味料



  • 鶏がらスープ・・カップ1/2
  • 塩・・小さじ1/2
  • 醤油・・大さじ1/2
  • オイスターソース・・1/2
  • 片栗粉・・小さじ1


作り方



  1. 青梗菜は根元から剥がしてよく洗い、5分ほど水に浸してしゃきっとさせる。
  2. 胸肉の皮を剥がし、縦に半分に切り分け、7~8mmの削ぎ切りにして下味調味料を絡ませておく。
  3. 鍋に1リットルのお湯を沸かし、2%の食塩と油を小さじ2(分量外)を加えて1の青梗菜の色が変わるまで茹で、広げるように笊に上げる。
  4. 鍋に500㏄のお湯を沸かし、沸騰したら2の鶏肉に片栗粉(分量外)を軽くまぶして2~3枚ずつ片栗粉が透き通るまで茹でて笊に上げる。
  5. カラーピーマンを短冊に切り、エノキダケはほぐしておく。
  6. 水気を3の青梗菜が冷めたら指先で軽くしごくようにして水を切り半分に丸めて皿に並べる。
  7. フライパンに炒め油を引き、カラーピーマンをしばらく炒めてからエノキダケと4の鶏肉を加えて炒め、十分に火が通ってから合わせ調味料を加えて調味する。
  8. 青梗菜の上に盛り付けて出来上がり♪

続きを読む


緑色でも白菜、これと鶏肉のクリーム煮:「内容はないけど見て!」という時:書こうとすると怖い [秋向きレシピ]

Hakusai4



 我が家の○○自慢!みたいに自作の何かを並べて、その画像をブログに貼り付けてエッヘン!み、みたいなこと。人のブログで見かけると阿呆臭いのだけどほほえましいなぁと思っていました。「それとは質が違う」と、どんなに頑張っても同質にしか思えないこのような行動は私の普段の一面です。ブログの素材としての画像じゃなく、実際にこういうことを普段は普通にする私なので、それを一度曝してみたいと思っていたのです。白菜の葉の数は2オクターブもありました!ぅふふ。
 一枚一枚剥がして並べてみると、育ったなという感慨はありますが、寒くなる前にもうちょっと早く種を蒔いていたら「巻き」がそれなりに「見られた白菜」になっていたと思うと遺憾の意は隠せません。ね、全体が緑でぜーんぜん白くない白菜なんです。救われるのは、普通の白菜よりも味わいがあることです。この緑の白菜を食べつけたら白い立派な成長した白菜はNo thank youになってしまうのですよ。柔らかくて甘くてしゃきしゃきなのです。



Pb220001



Pb220002_2
 今年の越冬は、畑で放置ということに一応決定したのですが、その状態は、画像のように広がった葉を寄せ集めて紐で縛って、蕾のようにして放置するのです。理由は、まだ育ちきっていないため、根から刈り取ると直ぐに萎れる恐れがあるからです。お他所は立派に育っているので、皆さんすっかり収獲して、凍らないように毛布などをかけて保存しているようです。このように根をつけたまま畑で凍っている白菜は、越冬できて普通に食べられるというのは不思議です。日中、暖かい日には凍りついた部分は解けるのですが、シャキシャキの葉に戻ってしまうのですから。
 それにしてもこの朝は寒かった。白菜の葉は中心を除いて全て凍り付いて、辺りには霜が降りている状態でした。寄せ集める時に注意しないとパリンッと、葉が割れてしまうほどで、そーっと集めて束ねた時は夢中でしたが、後で手足の先が冷たくしびれていました。幸い、しもやけにはなりませんでした^^;数えるほどしかないのですが、これで年内は楽しめそうです。



Pb260001



Hakusaitajin
 さて、この白菜ですが、いろいろな野菜と混ぜるよりは単品で普通に美味しい白菜なので、タジン鍋でゆっくり水分を出して、焼いた鶏肉と甘い玉葱を一緒にじっくり煮込みました。ここで味見した状態で十分美味しかったのですが、牛乳のコクでクリーミーな感じのものが食べたかったので、バターと小麦粉を炒めて牛乳と鶏がら出スープでのばしたベシャメルソースでもう一度軽く煮込みました。仕上がりは、クリームシチューのようです。
 料理法としてタジン鍋である必要がどうしてもあるかというと、穴を塞げば普通の日本の土鍋でもほぼ同等にできます。また、少し厚手の鍋でも同様です。要は、白菜から水分をゆっくり出すというのが美味しさの秘訣なので、これらの方法をお薦めしたいレシピです。
Hakusaitajin2
 私にとってはマイブームな料理として先日から始まったタジン料理ですが、世間ではタジンって少し前からブームだったようですね。それと言うのも、新聞の折込広告のホームセンターのところに「ミニタジン鍋」の掲載を見つけたのです。買い物のついでに見ると、あんなに小さなタジン鍋は(19cm)始めて見ました。そして、軽量で安価でした。鍋としての厚みは乏しいのですが、アレでもできるのだろうかとちょっと半信半疑です。それにしてもポピュラーな料理なのかと少し安心しました。「ここで紹介しても所詮は知れている」と思っていたので、なんとなく嬉しかったです。



材料



  • 白菜・・400g
  • 若鶏のもも肉・・2枚(480g)
  • 玉葱・・半分(180g)
  • ローレル・・2枚


ベシャメルソースの材料



  • 小麦粉・・大さじ2
  • バター・・30g
  • 牛乳・・300cc
  • 鶏がら出汁・・200cc
  • 塩・・小さじ2
  • 胡椒・・適宜


作り方



  1. 鶏もも肉の余分な油を取り除き、一口大に切って塩と胡椒をする。
  2. テフロンのフライパンに皮目を下に弱火で焼き色が付くまで焼き、裏返して同じように焼く。※ここで余分な油を焼き出す。
  3. タジン鍋(又は土鍋)に白菜の芯の部分を敷き詰め、1の肉を並べて1㎝の櫛型に切った玉葱と白菜の残りをのせ、ローレルを置いて蓋をし、極小の火加減で水分が出て、白菜が全体がしんなりするまで煮込む(約50分)。
  4. 出来上がりに合わせて小鍋を弱火にかけ、バターで小麦粉を焦がさないようにじっくり炒め、牛乳と鶏がら出汁を一気に加えてとろみをつける。
  5. 4を3の鍋に加えて少し火を強めて塩・胡椒で味を調える。
  6. 煮立つ直前に火を止めてでき上がり♪

続きを読む


中華風つくね鍋とタレを絡めたつくね:忙しい時の下ごしらえ:働き盛りの若手にはエールを贈るのだけど [秋向きレシピ]

Pb250010



  鍋を囲んでという言葉がぴったりなように、鍋を突くのはわいわいと会話も弾むような人数でいただくというのがイメージにあるせいか、家族の帰宅時間がまちまちな日は献立に入れないようにしている私です。少なくとも二人以上で頂きたい料理です。理由の一番にションボリな感じなのが、最後に帰宅した人が、他の家族が散々食べて突いた後に、残り物で食え!といわんばかりに残骸を置くこと。私は、した事がありません。行儀というか礼儀というか、それは誰に対してもしません。話は逸れますが、ついでなので触れておきますと、遅く食べる人のために取って置く場合も、残ったものをそのままにするのではなく、最初に取り分けて別の容器に置いておくのですよ。食べる人のことを思ったら残り物として置きっぱなしは感じのいいものじゃありませんからね。このことは特に気をつけるように、です。



Pb250002



Pb250006



 話を戻して、これらの理由から、帰宅時間の違う時は鍋はしないし、できないと諦めていましたが、今年卓上のミニ五徳で固形燃料を使ったミニ鍋や焼き物が楽しめるということが分かったので、今日は、つくね(肉団子)の鍋にしました。 つくねにした理由は、多めに作って翌日のお弁当用に、茹でてタレを絡めた物を作るためです。
 遅く帰宅して冷たい出汁を温めることから始めると、大変時間がかかりますので、予め出汁と火が通っても支障のない材料は下ごしらえしておきます。帰宅後、再加熱して沸騰してからスプーンで肉を掬って加え、蓋をして効率よく調理します。
 材料の挽肉は鶏の胸肉なので、弾力が出る代わりに加熱によって締まって固くなりやすいですから、解き卵を加えてコシの強さを加えながらもふっくらとした食感になるようによく混ぜ合わせます。片栗粉は加えません。



Img_02341 Img_02351_2 Img_0237_2





Img_02401
 翌日のお弁当用の肉団子ですが、量が少ないです。このような時には、タレにとろみをつけずに、茹でたつくねに軽く指先でパラパラと片栗粉をかける適度にしておき、割り下と酒を煮詰めたところで転がすだけです。表面に濃い目の甘い醤油が、混ざった片栗粉とよく絡みます。前夜の鍋の肉団子とは思えないような変身ぶりになりますよ。




肉団子材料



  • 鶏胸肉挽肉・・400g
  • 長葱・・1本
  • 生姜(卸し)・・1片
  • 塩・・小さじ1
  • 砂糖・・小さじ1
  • 醤油・・小さじ1
  • 胡麻油・・小さじ2
  • 解き卵・・1個


鍋の材料



  • 肉団子の種・・2/3
  • 鶏がらスープ・・900cc(鍋3回分)
  • 水・・300cc(100ccを鶏がらスープに混ぜる)
  • エノキダケ・・1P
  • 大根・・20cm
  • 木綿豆腐・・200g
  • 絹さやエンドウ・・40g
  • ジュンサイ(秋田産)・・200g
  • 雑炊用卵・・1個
  • ご飯・・適宜(鍋の大きさに合わせて)
  • ポン酢・・レシピ☛昆布酢醤油


つくねの材料



  • 片栗粉・・少々
  • 割り下・・大さじ1(レシピ☛
  • 酒・・大さじ1
  • 熱湯・・500cc


肉団子鍋の作り方



  1. 鶏挽肉をボールでよく捏ねる。
  2. 長葱はみじん切り、生姜は卸す。
  3. 1に塩、砂糖、醤油を加えてさらによく混ぜ合わせ、2の生姜と葱を混ぜ合わせてから最後に解き卵を加えて練り合わせ、胡麻油で風味をつける。
  4. 大根は皮を剥き、ピーラーで皮むきと同じようになくなるまで薄い短冊状に削ぐ。
  5. 鍋にガラスープ300ccと水100cc、大根、エノキダケ、ジュンサイを蓋をして火を通す。(ここまでが第一段階)
  6. 頃合を見て5を再沸騰させ、二本のスプーンを使って形を整えながら5~6個落とす。
  7. 絹さやなどの青物野菜を追加したら蓋をし、肉団子が浮いてたらでき上がり♪


つくね団子の作り方



  1. 鍋でお湯を沸かし十分沸騰したら、手の平に乗る程度の種を掴み、親指と人刺し指で丸い和を作って搾り出しながら落として茹でる。※このとき、手に油か時々濡らしながら肉を絞ると手に肉が付かない。
  2. 団子が浮いてきたら掬って取り出し、粗熱が取れるまで冷ます。
  3. 表面に片栗粉をパラパラと振りかける。
  4. フライパンに割り下と酒を入れて弱火にかけ、沸騰してきたら3の肉団子を転がしながら表面に味付けをしてでき上がり♪

続きを読む


秋刀魚の梅酢煮:老いを展望するのか、老いからの展望なのか。チト切れた。 [秋向きレシピ]

 十日前に雪が降って、温暖化現象そのものが疑わしく思ったのでしたが、この数日は雨です。気温が低いと、雪になるかどうか雲行きの加減で直ぐにわかるのですが、最近は雨雲です。凍てつくような寒さがこないと野沢菜漬けが美味しく漬からない、と近所のお婆様達の話題はもっぱら漬物のことばかりなのも、この土地ならではの季節感です。



Pb240006



 今日は、秋刀魚の梅酢煮にしました。今年の秋刀魚は、出始めからずっと丸々と肥えて育ちの良い秋刀魚ばかりで、それに価格も安価で安定的です。新鮮なので筒切りにして煮ても、煮崩れすることがないので扱いが楽です。
Sanma1
 頭と尻尾を落として6個くらいの筒切りにすると丁度3㎝強の一口大になります。新鮮な状態だと、内蔵もしっかりと残って直ぐに抜けないので、濃い目の塩水にしばらく浸けて(約10分ほど)、内蔵を締めてから竹串などで押さえて引き抜きます。この後水で洗ってから熱湯をくぐらせて冷水にとるという下処理をします。
 この熱湯をくぐらせるというのは、冷めて時間が経っても臭みを残さないためで、臭みの元となる秋刀魚の表面のぬめりや内蔵の残りが綺麗に洗い流されます。秋刀魚の塩焼きでは内蔵を食べるほどですから、それを洗い流すというのはなんとなく矛盾した感じがしますが、時間の経過による臭みの発生のことを考慮する下ごしらえです。
Sanma2
 もう一手間、ここで中骨を抜く下処理もありますが(参照☛)、佃煮のように柔らかく煮るのであれば小骨も気になりませんが、そこまで煮ない場合は、中骨と一緒に残しておいた方が食べる時に骨が除きやすいです。
 味付けは、今年漬けた杏の漬け汁(参照☛)と水です。杏を漬けるときは、砂糖、酢、塩だけで杏から水分が上がって残った液なので、水は入っていない正真正銘の杏の水分と酢です。水で薄めると、酸味の利いたジュースのようです。
 この液がきゅうりや瓜の漬物の液にもなるし、煮物の味付けや昆布の酢の物にと何にでも使える自家製の万能調味料なのです。この杏の酢漬け液と水だけで煮た秋刀魚は、梅煮と同様、さっぱりとしてほんのりフルーツの香りが漂う煮物になります。また、最後にアクセントとして、今年初めて漬けた紫蘇の実(レシピ☛)を散らしたら旨い旨いと高校生の息子が気に入ったようです。彼が美味しいと言って食べるものは、100人に出しても100人から美味しいと言われるものです。ですから自信を持ってお薦めします。



Pb240005



 ところで、普通の家庭に杏の酢漬け液などあるはずがありませんね、ここに代替調味料として、二十日大根の漬け液(レシピ☛)をお薦めします。この液と分量の水を合わせて煮るとほぼ同じような味付けになるかと思います。酸味をまろやかにするには、醸造酢を使えばつんとした酸味が和らぐ上、コクのある煮物ができると思います。



材料



  • 秋刀魚・・4本
  • 梅酢・・カップ1
  • 水・・カップ1/2
  • 醤油・・小さじ2
  • 紫蘇の実・・大さじ1
  • 5%の食塩水・・1リットル


作り方



  1. 秋刀魚の頭と尻尾を切り落とし、抜ける内蔵は抜いてから5%の食塩水に10分程漬けた後抜き取り水で洗い流す。
  2. 鍋に1リットルの水を沸かし、沸騰したら1の秋刀魚を入れて30秒ほど湯通ししてから冷水に取り、冷ましてから笊に上げる。
  3. 鍋に梅酢と水を混ぜて沸騰させ、2の秋刀魚を平らに並べて落し蓋をして中火で10分煮る。
  4. 最後に醤油を少々垂らして香りをつけて皿に盛り付け、紫蘇の実を散らしてでき上がり♪

続きを読む


この冬のお薦め鍋・タジン鍋(モロッコ)今日はトマトと牛肉ミートボールのために:「そもそも結婚は財産権の問題だし」って言われるとすっきり [秋向きレシピ]

AmazonNetShop
タジン鍋と言えば、三角の尖った背の高い蓋を被せて調理するモロッコの鍋のことです。モロッコの乾燥した気候や水が大変貴重な土地柄から、伝統的に伝わる無水鍋料理で、日常的な料理だとも聞きます。
 料理の原理は至って簡単で、日本の無水鍋料理と同じで、食材の持つ水分を弱火でゆっくり引き出し、その水分で蒸し煮料理をするのです。香りは、クミンシードやコリアンダーが代表的で、にんにくや玉葱、トマト、パプリカなどをふんだんに使いますが、味付けは塩だけということが多く、もっぱら素材本来の味をそのまま生かす料理だと言えます。



Pb090003



 中国の扁炉(ピェンロー☛レシピ)も、殆ど白菜の水分だけで作る鍋です。あの鍋をご存知なら、白菜の水分と甘味がどれだけ味のメインになっているかは明白ですね。タジン鍋とは形に違いはありますが、日本の土鍋の穴をふさいで空焚きしないように注意すれば同等の料理ができると思います。幸いにして私はタジン鍋とそっくりな形で、しかも蒸気穴のない伊賀(三重県)の土鍋を持っていますので(参照☛)、この鍋を使って、今年はタジン鍋料理を考案する冬にしようかと考えています。



Photo Photo_2 Photo_3 Photo_4







 口開けの料理としてトマトと牛肉のタジンをまずは作ってみました。夏場の最盛期の完熟トマトを冷凍保存していますので、フレッシュトマトをメインにするような料理の時は蔵出しです。今回は600gのトマトを使用しました。
 ここでちょっと、冷凍トマトの使いよさのお話を。室温で5分も置くと表面の薄い皮だけがとても綺麗に剥けます。冷凍でも、実は、シャーベット状なので包丁で切ることも簡単です。また、トマトウォーターを取る時は、小さく刻んで不織布などのフィルターを笊に敷いた上に移し、滴る果汁を取ります。



Pb090001 
 鍋に戻って、オリーブオイルとにんにく、クミンシードを鍋において蓋をし、極小さい火加減で加熱を始めます。とてもよい香りが漂い始めたら、ここに皮を剥いたトマトを並べて香辛料の半分を振りかけ、さらに加熱すると、画像のようにトマトがひたひた浮いたような感じになります(画像はクリックすると拡大します)。ここに刻んだ玉葱を混ぜて、香辛料の半分と塩を加えて練り混ぜた牛肉をボールにして並べます。牛肉の色が変わるまでゆっくり15分程煮込んでから味見をして塩で味を調えます。最後にとき卵を回しかけて八割方卵に火が通り、半熟状になったらでき上がりです。
 冷凍のトマトを使用しているので、溶けて煮込み状態になるまでに時間が少し長くかかりますが、生のトマトの場合は、ミートボールも一緒に、最初から加えて煮込むことができます。





Pb090006



 トマト果汁だけで煮込んだとは誰も信じませんが、その甘さと酸味の味をしめたら止められない料理であることは間違いありません。これは、タジンを代表する組み合わせかもしれません。
 料理の時間は、全体で一時間くらいで、冷凍トマトでなければ20分は短縮できると思います。鍋に放り込むまではせいぜい15分です。



材料(3~4人分)



  • 牛挽肉・・300g
  • 冷凍トマト(缶詰でもよい)・・600g
  • にんにく・・1片
  • オリーブオイル・・大さじ2
  • 玉葱・・半分(100g)
  • クミンシード・・小さじ1
  • カルダモン・・小さじ1/2
  • メース(無ければナツメグ)・・小さじ1/2
  • セージ・・小さじ1/4
  • 卵・・3~4個
  • 黒オリーブ・・5~6個
  • 塩・・小さじ1/2


作り方



  1. 冷凍トマトは室温にしばらく置いて薄皮を剥がし、ヘタを取って4等分する。
  2. にんにくはみじん切りにする。
  3. オリーブオイルを鍋に入れ、一緒ににんにくとクミンシードの半分を散らして弱い火にかけ蓋をして香りが出るまで過熱する。
  4. 1のトマトを並べて蓋をし、トマトの果汁が出てくるまで蓋をして弱火で加熱する(約20分)。
  5. その間に、牛肉を袋に入れて残りのクミンシードと他の香辛料の半分、塩小さじ1/2(分量外)、玉葱のみじん切りを加えて袋ごとよく練る。
  6. トマトから十分果汁が出たら5の牛肉を少しずつ搾り出して一口大のミートボールにし、全体に並べ、残った香辛料を振りかけて蓋をして肉に火を通す(約15分)。
  7. 肉に火が通ったらとき卵を回しかけて蓋をし、八割方火を通してオリーブの実を加えてでき上がり♪

続きを読む


大根の治部煮:蕪のお化けのような大根のお話(諏訪産):人が育つ土壌としての日本を展望して [秋向きレシピ]

 昨日は今年最初の雪が降りました。天気予報では「雪」という単語が目立って聞こえた朝の放送でしたが、まさかに諏訪で降るとは驚きです。そして、この寒空で、りんごの木には最後でしょうか、「ふじ」の実がぶら下がっています。市内にある諏訪藩主のお城(高島城)のお膝元のリンゴ園でも、今年は早く取り入れてしまうのかもしれません。
Photo
 さて、今日の食材のお話は、この地方で取れる蕪のお化けのような大根のことです。これで治部煮を作ってみました。昨日に続き、大根そっくりの蕪や、蕪そっくりの大根に些か戸惑いますが、微妙な味の違いを煮物で味わうのは楽しいことです。
 この大根の特徴は、見た目は聖護院かぶらとそっくりで味も似ていますが、違うのは繊維の質感です。どうみても大根です。元々蕪も大根も似ているのですが、繊維が詰まっている割に火の通りが早いのが蕪なので、遺伝子的にはこの野菜は大根に系統しているのは明らかです。蕪と大根の見分け方で一番分かりやすいのは、大根の葉はぎざぎざの切り込みが入っていて、蕪は丸い形が特徴です。推測ですが、この大根は聖護院大根ではないかと思います。



Pa300004



 料理法で気をつけることは、蕪は下茹でをしません。間違って下茹でしてしまうと、煮上がるころには崩れて形がなくなることがありますので、要注意です。
 反対に、大根の煮物で必ずやることは下茹でです。米のとぎ汁で茹でてからそのまま冷ますだけで、苦味のようなあくが抜け、尚且つ甘味を引き出して味がよく染み込みます。この下茹でのあとは、いとも簡単に味が染み込むので是非、一手間かけるとよいです。急場で米のとぎ汁がない場合がよくあります。この時は、生米を少量使って水から茹でます。



Pa300001



 出汁と調味料で大根に味が染み込んだら、下味のついたもも肉に片栗粉をまぶして一緒に煮込みます。これで適度なとろみがついたら細葱を散らします。
 鶏肉の下ごしらえとして、是非ともやっておきたいのが湯通しです。一口大に切った鶏肉の、特に皮目の部分の余分な脂肪を落とす事と臭みを消すための目的で、表面の色が変わる程度に熱湯を回し掛けます。そのあと溜めた水に放って粗熱を取ったらキッチンペーパーで水分をよく吸い取ります。これで、鶏肉の臭みは大根と鰹出汁の香りを邪魔しません。以前はここまでのことはしませんでしたが、一度湯通しをして料理してみるとその違いに驚いたので、最近は、どんなに新鮮な鶏肉でもこの一手間を欠かさないようにしています。
 治部煮は毎年何らかの形でよく作る我が家の定番料理です。温かい大根が、とろみのついたスープで冷めにくくなりますので、これからの季節には嬉しい一品です。



材料



  • 鶏肉もも肉・・300g
  • 大根・・750g
  • 鰹出汁・・750cc
  • 酒・・50cc
  • 醤油・・50cc
  • 味醂・・大さじ2
  • 塩・・小さじ1/2
  • 片栗粉・・大さじ2


鶏の下味



  • 塩・・小さじ1/2
  • 酒・・大さじ1.5


作り方



  1. 大根の皮を剥いて、ついている茎や葉も使えるように切り取って洗う。
  2. 大根は銀杏切りにして、米のとぎ汁で中火で加熱し始め、沸騰後はやや火を弱くして2~3分茹でたら火を止め、余熱でゆっくり火を通す。(大根が透き通ればよい)
  3. 鶏肉の余分な脂を切り取り、平笊に並べて熱湯を回しかけたあと冷水に放って粗熱を取り、水気をよく吸い取る。
  4. 3の鶏肉に下味付けの調味料を絡め、片栗粉をまぶす。
  5. 鍋に鰹出汁と大根、茎を入れて加熱し、煮立ったら調味料を加え、大根に味が染みたら鶏肉を2~3個ずつ加えてゆっくり火を通す。
  6. 全治にとろみがついたら細葱を散らしてでき上がり♪


【他の地部煮のレシピ】
➠大根と鶏胸肉
➠聖護院大根と豚肩ローススライス



【お弁当に】



Photo_2



➠はやと瓜の味噌漬け
➠魚肉ソーセージの旨い食べ方
➠他所とちょっと違う美味しいポテトサラダ


続きを読む


鶏もも肉のソテーと温野菜にベストマッチなソース:忘れてた「自分を飾る」女の感覚 [秋向きレシピ]

Photo
 昨日は、お昼を過ぎたら急に真っ暗になって、天気予報通りに雨が降り出しました。畑の野菜を午前中にチェックしておいてよかったです。
 夏場に楽しませてもらった糸瓜(ヘチマ)は、お盆過ぎても実をつけていた数本を糸瓜束子用に畑に放置していましたので、これを収獲。
 また、種を蒔いた記憶が全くない、大根に似た蕪の一種だと思われるものがかなり大きくなっていて、今までは細かく切って味噌漬けにしていましたが、料理に使ってみようかと思い数本引き抜いてきました。10cmほどの蕪で、根元の部分が紫色掛かっていて、これはなんとなくですが、種の袋に「蕪」としてのこのような写真があった記憶があります。細長い蕪の一種だとするときっと柔らかいのでしょうから、サラダやお味噌汁にもよいかもしれません。



Pb010002



 今回は私流で、この「蕪」は丸ごと茹でて付け合せにしてみることにしました。先日頂いたフレンチレストランの盛り合わせのようなお上品さからはちょっと遠くなりますね。でも野菜の丸ごと茹でたものは、根元から先端まで味の変化を楽しめるのがよいです。



Pb010009



 メインの鶏肉は、繊維に所々隠し包丁を入れることで火の通りを良くすると共に、縮む原因を解消します。また、ソースの絡みもよくなります。ここは忘れずに下準備します。



Pb010007



 そのソースですが、例のフレンチレストランのパクリのつもりで、粒マスタードと醤油をベースに鶏の焼き汁と一緒に混ぜて作ったのですが、途中いろいろ思うところがあって、鰹出汁と風味付にバターを加えてみたら、ひじょうーに美味しいソースができました。今まで頂いてきた鶏肉のソテーとは全く違うものを食べてるような感じを受けました。これ美味しいので是非お試しください。お薦めです。



材料(三人分)



  • 鶏もも肉・・一枚半(500g)
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • 塩・・小さじ1
  • 胡椒・・適宜
  • 付け合せの野菜・・蕪6個、ブロッコリー、ミニトマト


ソース



  • 醤油・・大さじ1
  • バター・・15g
  • 粒マスタード・・大さじ1
  • 鰹出汁・・大さじ3


作り方



  1. 鶏肉の余分な脂や皮を取り除き、人数分に大きく切り分け、オリーブオイルをまぶしてよく揉み込んで室温に置く。
  2. 付け合せの蕪の根元から3cmほどのところまで隠し包丁を入れ、均一に茹で上がるようにする。
  3. 鍋に鶏がらスープと1%になるように塩を加え、2の蕪を中火で沸騰するまで茹でて火を止め、蓋をして7~8分蒸らし、柔らかくなったら笊に掲げる。
  4. ブロッコリーを茹でる。
  5. 鶏肉に分量の塩と胡椒をまぶして皮目を下にフライパンに並べ、弱い火加減で蓋をしないで焼く。
  6. 皮目が狐色に焼けたら(7~8分)裏返して中心まで火を通す(約3分)。自信がないときは包丁を入れて確かめるか、竹串を刺して透き通る肉汁が出てきたらOK。
  7. 茹でた野菜と一緒に肉を温めた皿に盛り付ける。
  8. フライパンに残った肉の焼き汁に鰹出汁、粒マスタード、醤油を加えて馴染ませながら半分の量になるまで煮詰め、最後にバターで風味をつけたら鶏肉に回しかけて召し上がれ♪

続きを読む


黒鰈(クロカレイ)の姿揚げ:魚好きが食べたい魚PartⅡ・ミーバイに続け!労を惜しむな!(ಠ_ಠ) [秋向きレシピ]



Pa310007




 レシピを起こすというほどでもない事ですが、鰈(カレイ)の姿揚げの豪快なのを見てしまいました(参照☛)。是非ともやってみたいと思った理由は、魚を揚げるのなら骨まで食べられるように料理し、お皿に何も残さないのが至極好き。と、最後の満足感がたまらないからです。先日の、ミーバイの姿煮(レシピ☛)のような高級魚と言われる魚に続いて、こちらは庶民の食卓に活気を齎す魚の筆頭です。これまでにも白ギスやはたはたなど、案外骨の硬い魚のから揚げに取り組んでいて、背側から包丁を中骨に沿って入れて中骨を露出させ、粉をまぶして揚げる方法(レシピ☛)などを駆使して魚好きの域に上り詰めてきたつもりです。でも、正直に言って、カレイは諦めていました。が、あの画像を見たらパクらないではいられませんでした。揚げたカレイが反り返っている様子は、釣れて引き上げた時のカレイにそっくりです(水揚げされてちょっと苦しそう)。作るに当たってネックになったのは、揚げ油の問題です。家庭では、フライヤーのような大量の油を使って深さのある熱源はないので、これが一番の問題です。菜箸で頭を沈めるように油の中で支えて揚げる、という方法で何とかできました。中華鍋を使うと、底の丸みが助けてくれます。まぁ、失敗しても駄目元ということで試したのですが、なんとなくそれらしい雰囲気は出たでしょうか。こんなことをして遊んでいる場合ではないと言い聞かせながらも、遊び出すと止まらないものです。この段階では、本当に夢中で遊んでしまいました。
Photo さて、捌き方からですが、5枚卸しと言って中骨を中心に表と裏の身を4枚取ります。残った頭付きの骨身を1枚に数えて、合計で5枚。と、こんな風に分解します。通常の刺身の時は、頭を落としてからですが、姿揚げが目的なので、頭は落とさずに付け根の部分に切り込みを入れるだけにします。次に、中骨の真上に包丁の先を当てながら頭から尻尾に向かってえぐるように包丁を滑らせて一枚取ります。向きを変えて、反対側の身も同じようにそぎ取ります。裏返して同じことを繰り返して合計四枚の身を切り出します。あまり難しくないのですが、魚の卸しを難なく簡単にやるには、まず包丁をよく研ぐことです。これが九割成功を占めます。残りの一割は度胸です。迷わず思い切って包丁を入れ、引く。これだけです。



Pa310002



 そぎ取った身は大き目の一口大に切り、塩を軽く振って水気を良く吸い取ってから片栗粉をまぶします。余分な粉は刷毛で落とします。ここで余分な水分を良く吸い取っておくと揚げる時間が短縮されると同時に、油の跳ね返りも少ないです。中骨も同じように片栗粉をまぶします。揚げる順番は、頭のついた骨の方は油が痛むので、身の方から揚げます。最後に頭のついた中骨を一枚ずつ160度の低温で揚げ、一度引き上げてから180度の温度で二度揚げします。反らせなくても良いとは思いますが、ここが遊び心を擽るところですね。菜箸で少し曲げながら固定して半分ずつ揚げていきます。え、疲れるかって?ええ、多少は。でも、美味しさの瞬間で疲れは吹っ飛びますから。



Pa310004



Pa310017
 餡の味付けは、少し酢を加えた醤油ベースがさっぱりとしてよいですね。胡麻油を最後に少し垂らしても良いです。野菜は季節の野菜を何でも。あれば中国海苔(紫海苔)を少し加えると超香ばしくて中華な世界になります(絶品!)。
 この揚げ物がランチメニューに出てくるようなお店で食べてみたいものですが、いつかそのうち、と言って、行かないお店が溜まる一方です。家で作れそうなものは取り入れてみるのが一番だと思ってパクッテみたのですが、仮に家で三人分をPa310019
オーダーされても、「一時間お待ちくださいねェ♪」となるので辛いです。ですが、非常に美味しいから揚げで、カレイの骨をここまで食べられるように揚げたのも初めてです。それでも、頭のてっぺんの3cmほどの骨が硬かったのが心残りで、次回の課題ということで。



材料



  • 黒鰈(クロカレイ)・・3尾(30cm)
  • ピーマン・・2個
  • 玉葱・・1/2
  • 筍・・150g
  • エノキダケ・・1/2パック
  • 中国海苔・・適宜
  • 片栗粉・・大さじ1(同量の水と一緒に)
  • 胡麻油・・小さじ1


合わせ調味料



  • 水・・300cc
  • 淡口醤油・・大さじ2
  • 酢・・大さじ2
  • 塩・・小さじ1
  • 砂糖・・小さじ2


作り方



  1. カレイは表面のぬめりを包丁でこそげ落とす。
  2. エラを引き抜き、胸鰭からえらの硬い部分を避けるように頭に向かって斜めに包丁を浅く入れる。※中骨を切り落とさないように注意。
  3. 裏返して同じように包丁で切り目を入れる。
  4. 中骨の真上に包丁の先を当てながら筋目を入れ、内側をえぐるようにねかした包丁を滑らせ、骨から身を離す。(観音開き)
  5. 裏面も同じようにして四枚の身を取り、3等分か半分に切る。
  6. 5と頭付きの中骨に軽く塩を振り、水がにじみ出てきたらキッチンペーパーなどで吸い取る。
  7. 両面に片栗粉をまぶし、余分な粉は刷毛で払い落とす。
  8. 中華鍋で揚げ油を180度に上げ、切り身から色よく揚げる。
  9. 中骨は、温度を160度に下げ、頭の方にできるだけ油がかかるように菜箸などで支えて、音がしなくなるまで三枚とも揚げる。
  10. 油の温度を180度に上げて9を二度揚げして油を良く切る。
  11. 玉葱は細い櫛型に切り、ピーマンと筍は短冊切り、エノキダケは半分に切って石突の方はほぐしておく。
  12. 合わせ調味料をボールで合わせておく。
  13. 片栗粉と同量の水で溶いておく。
  14. 中華なべの油を払って炒め油を少々引き、玉葱ピーマンを炒め、油が回ったら筍とエノキダケを加え軽く塩・胡椒をして炒める。
  15. 9の切り身のから揚げを加え、合わせ調味料を加えて煮立ったら水溶き片栗粉でとろみをつける。
  16. 揚げた中骨を皿に置き、中央に餡を盛り付けてでき上がり♪

ヤリ烏賊の姿煮:個人的な訴訟を社会問題に転化するのは変でしょう [秋向きレシピ]

M_200910301314264aea68227842e
 昨日は、友人と約束して、諏訪湖半のフレンチレストランで昼食を一緒にしました。ブログのお仲間が以前このレストランで食事をしたことがあって、美味しかったというのを聞いてましたのでかなり楽しみでした。なんだかぽかぽか陽気で空気が澄み渡り、店内に入った途端、窓枠から遠くに見える諏訪湖が輝いていて、高台の立石公園からの眺望とはまるで違うのどかなアングルに写りました。頂いたのは、皮を剥いた鮭のムニエルにお醤油と粒マスタードの和風ソースを絡めたソテーでした。また、なんてお上品な盛り付けかしら!と久しぶりに家庭料理から抜けた新鮮さを感じました。私は個人的にはよーく皮を焼いて鱗が邪魔しないような焼き方をした鮭のムニエルが好きですが、友人は、「あら、皮が剥いてあって食べやすいですね」と・・・、ここのエントリーで、鮭の鱗の下処理についてぶりさんから一講釈あったのを二人で思い出し、これは、暗黙の了解の範囲でしたのでニンマリとした次第。楽しいお昼の一時でした。



Ika2



 さて、槍烏賊(ヤリイカ)が店先に並ぶようになったら、秋も深まったということです。秋から冬に掛けてが旬なので、今はまだ少し小型ですね。とは言え、小型の烏賊ならではの美味しい料理法といったら、丸ごと煮るのがあって、これがなかなかのものです。烏賊の丸煮が好物だとしたら、呑み助かもです。腸と墨を一緒に煮ると、この上もない旨味が出て、お醤油の味と良い相性になるのです。烏賊の腸と切り身を塩漬けするのは、烏賊の塩辛として誰もが知る日本の舐め物です。因みに、外国では日本人以外は、100%誰も手をつけません。イカ墨は、今でこそ日本でもポピュラーですが、イカ墨スパゲッティーでは、生臭みを上手に旨味に転化してソースにしていますね。そう考えると、この丸ごとの煮物は両刀遣いということになり、納得してもらえますか。
 実は、我が家の末っ子の嫌いな物だったのですが、年齢と共に味覚も大人になってきたのか、深みのある味が分かるようになったようで、今回のこの烏賊の煮物には大喜びでした。ま、ただの呑み助の候補なのかもしれませんが。
 このような姿煮で、足が抜けて、胴体とばらばらになるのはいただけません。どうするかと言いますと、軟骨を抜かない事です。軟骨で腸と胴体が繋がっているので、この軟骨を抜かずにくちばしと目玉だけを包丁の先で引っ掛けて取り除きます。吸盤も小さいのでしごき取るというほどでもないです。そして、スルメ烏賊などと違って、腸は非常に少ないので、煮てしますとその姿は無くなり、全部煮汁に混ざってしまいます。それも美味しい理由かもしれません。



Ika



 作り方は、先に触れたように、まず烏賊の下処理をします。煮汁の調味料を全て混ぜ合わせ、鍋で沸騰させます。ここでいきなり烏賊を投入します。強めの火加減で、烏賊の色が変わって、全体に火が通る少し前の状態で一度引き上げます。残った煮汁を煮詰めて、とろみがつき、泡がふつふつとしてきたら生姜汁を加えて烏賊を戻します。ここで仕上げとして全体に煮汁が絡むように色よく煮ます。煮過ぎてしまうと烏賊が硬くなるので、2~3分を目安がよいと思います。



材料



  • やり烏賊・・350g(6杯)
  • 生姜汁・・大さじ1
  • 醤油・・大さじ3
  • 味醂・・大さじ3
  • 酒・・大さじ1


作り方



  1. 烏賊のくちばしと目玉を包丁の先に引っ掛けて引き抜き、流水で洗い流す。
  2. 平鍋で調味料を全て混ぜて中火にかけ、沸騰したら1の烏賊を加えて煮る。
  3. 烏賊の色が少し変わってきたところで一度引き上げ、残った煮汁が鍋底に少し残る程度に煮詰める。
  4. 生姜汁を加えて3の烏賊を戻し、全体に煮汁が回るように2~3分煮たらでき上がり♪

続きを読む


牛スジと根菜の煮物:スロークッカーで下煮編:こういうのがNet依存かよ [秋向きレシピ]

 日の出から少し時間がたつと、この辺りには霧が立ち込めます。これは、秋に起こる独特の現象で、海抜800mというとやや小高い山ともいえるような土地なので、冷たい空気と暖かい空気の触れ合うところで水分を含んだ空気が結晶となるのです。11月頃までは毎日外は真っ白で、実際は天気が悪く、雨日なのかと勘違いします。





Pa290008




 さて、寒くなってくると煮込み料理が嬉しいです。先シーズン購入したスロークッカーが今年も活躍しそうです。あのスイッチが入っている間はキッチンがやや生暖かい感じがして、それに調理の柔らかい香りが漂うので、その感じがとても好きです。
 今日は牛スジと根菜の煮物ですが、調理をしたのではなく、柔らかくなるまで時間がかかる牛スジを薄味に、8時間「弱」で下煮します。いつもでしたら野菜などと一緒に煮てもよいわけですが、今回は、その代わり牛スジだけ多めに柔らかく煮て、料理に使う分と保存する分と分けます。余分な油や血などをすっかり抜いて、出来上がりに臭みを残さないように丁寧に下茹でします。水洗いした後、スロークッカーで煮込み、肉を300gと煮汁を半分取り出し、下茹でした野菜と一緒に30分ほど煮て、醤油で味を整えます。
Photo_2
 残った牛スジは、おでんやカレー、シチューなど何にでも使えます。
 よく聞かれることですが、圧力釜との違いは味の入り方が違うと思います。圧力釜はどうしても短時間で食材に負荷を掛けるせいか、場合によっては再度加熱してやり直しをする事もあります。加減の難しさも使い慣れればできるとは思いますが、例えば牛スジはスジの部分と赤身の部分が混ざり合っているので、それぞれにかかる調理時間が違います。その点、スロークッカーは、何故か、同じようにほろほろと柔らかくなるので、料理しやすく、殆ど失敗なしにできます。
 手順は、たっぷりの水で、水から下茹でを始めます。沸騰後、火を弱めて30分アクを掬います。一度茹でこぼして、肉は溜まり水にさらしてよく洗います。水気を切った肉と調味料を一緒にスロークッカーのうち鍋に入れ、香り野菜を加えて「8時間、弱」にセットします。



Pa290001_2



 タイマーが切れたら肉と煮汁の半量を別の煮物用鍋に移し、残りは冷めてから冷蔵庫で保存します。残り時間をみて、野菜の準備をします。こんにゃくは千切って熱湯で茹でてからフライパンで3~4分乾煎りします。牛蒡、大根、にんじんは芯まで火を通し、卵は茹でておきます。
 野菜とゆで卵の準備ができたら、肉と一緒に煮汁で煮始めます。途中味見をして足りない感じがしたら好みで醤油を足します。



材料



  • 牛スジ・・1kg(下茹で後・・600g)
  • 醤油・・90cc
  • 酒・・200cc
  • 砂糖・・大さじ3
  • 水・・200cc
  • 長葱・・青い部分1本分
  • 生姜・・1片
  • にんにく・・大1個
  • 八角・・5~5片
  • アク取りシート・・1枚
  • 大根・・400g
  • 牛蒡・・1本
  • にんじん・・大1本
  • こんにゃく・・二枚
  • 卵・・6個


作り方



  1. 牛スジは大きめの一口大に切る。
  2. 大きな鍋に水をたっぷりと1のスジを入れて強火に掛ける。
  3. 沸騰後は小さく沸騰する火加減にし、30分間アクを掬ったら茹でこぼして溜まり水でよく洗う。
  4. スロークッカーに3に牛スジと調味料を全て入れ、最後に葱の青い部分、生姜のスライス、にんにくのスライスを載せる。
  5. あく取りシートを被せ、8時間「弱」にセットする。
  6. 頃合を見て、卵をゆでて殻を剥く。
  7. 牛蒡を洗って乱切りし、大根は皮を剥いて断面に斜めに包丁を入れて裂くように場所を変えながら乱切りする。
  8. にんじんは乱切りし、こんにゃくは千切る。
  9. 鍋にお湯を沸かしてこんにゃくを下茹でし、水気を切ってからフライパンで数分乾煎りする。
  10. 牛蒡、、にんじん、大根を柔らかく下茹でする。
  11. 5が出来上がったら肉と煮汁を半分取り出し、10の野菜と9のこんにゃくを一緒に煮る。
  12. 煮立ってきたら卵を加えて醤油で味を調え、10分ほど煮込んででき上がり♪


【お弁当に】
Photo



続きを読む


前の10件 | - 秋向きレシピ ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。